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【ブログライター感想】演劇集団キャラメルボックス「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」(ネタバレ注意!)※追記済※ [舞台]

演劇集団キャラメルボックス
2008クリスマスツアー
「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」
11/11(火)19:00~
@神戸オリエンタル劇場

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私が長年観にいっている
「演劇集団キャラメルボックス」で
もう恒例となっている
ブログライターという企画に
初めて参加させてもらってきました。


ブログライターというのは
SNSに日記を書いていたりブログをもっていたりする方に
公演を観た感想をアップする約束の代わり、
公演に無料で招待の上、
終演後、演出家や出演者といった方々に
直接インタビューまでさせていただけるという企画です。

もちろん、必ず褒めてくださいというわけでもなく
思ったままを書いていいようなので
お言葉に甘えて、思うように書いてみました。

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【公式HP】
PC版/http://www.caramelbox.com/
携帯版/http://www.caramelbox.com/k/
↑PCからなら、スポットCMなんかも見られます。

【あらすじ(公式HPより)】※()内キャスト名は敬称略

テレビの脚本家・根室典彦(西川浩幸)は40歳を過ぎて、いまだ独身。
実は大学を卒業してすぐに結婚したのだが、
わずか6年で離婚。
現在、妻と娘は札幌に住んでいる。

クリスマスを間近に控えたある日、
突然、娘のいぶき(黒川智花)が訪ねてくる。
別れた時、5歳だった娘は、19歳になっていた。
いぶきは原稿用紙の束を差し出して言う。
「私、小説家になりたいの。出版社の人、紹介して!」。
人生最大のクリスマス・プレゼント、
それは作家志望の家出娘だった……。



今回は、原作となる小説を成井豊さんがまず書き上げ、
それをもとに真柴あずきさんとともに構成まで組み上げ、
真柴さんが脚本を仕上げるという形をとった
今年初上演の新作です。

メインには、看板役者の西川浩幸さんと、
テレビドラマ『雨と夢のあとに』『てるてるあした』でも
主演されていた黒川智花ちゃん。
キャラメルでは珍しい、
ゲストが主演のクリスマス公演、ということで
かなりどきどきしながら待ち望んでいました。


観るのが初めてだからか、筋を追いかけるだけでも
いっぱいいっぱいになってしまいました。

いぶきちゃんがかわいいなあと思いつつ、
流れてくるクリスマスソングにも耳をとられ…
大忙しの舞台でした。

先日、機会があって先行で聴けたテーマ曲
『真冬の鼓動』もやっぱり素敵でした。
ほんっと、かわいいクリスマスソング。
もっとがっつり聴きたかったかなあ。
あと、メレンゲさんの新曲も!!mikaigaさんの曲も!!!!
…はやくサウンドブックが出ますように…。

キャラメルボックスさんでは恒例の
オープニング直後のダンスシーンも
曲ごと、私は大好き。
毎回、お芝居の内容はもちろん、
ダンスとその曲も楽しみなのです。

観終わった後は、じんわりあったかい気持ちになりました。
途中、ちょっとうるっとくるところもあり、
以前からの作品を知っている者にはにやりとなるところもあり。
週末が本来の観劇予定だったので、2回目を
もっと楽しんでこようと思っています。

神戸に関しては、
周辺の飲食店とのコラボメニューもあるので
そちらも忘れず行ってこようかと。
今回は観劇以外の誘惑も多いです…。

神戸が11/16(日)まで。
その後は
名古屋@名鉄ホール11/21(金)~23(日)、
東京@サンシャイン劇場11/29(土)~12/25(木)と
場所を変えてクリスマスまで続きます。

おそらく各千秋楽は満員だろうと思われますが
どうやら平日はまだかなり余裕があるとか…。
父と娘の、クリスマスの物語。
ロビーでクリスマスツリーもお出迎えしてくれる、
じんわりもほんわりも満載なこの公演で、
ひとあし先のクリスマス気分を
味わうのもいいんじゃあと思います。

クリスマスソング「たち」も
素敵なのがいっぱいで♪♪
来年の[新年会]にも期待大です(*´艸`)vv



で、ここからはネタバレ満載な、各キャスト感想を。
まだ知らない方がいい、という方は回れ右で…

いちおう、ほんとに観るまでは!というところは
反転仕様にしています( ̄▽ ̄;)
判断基準が結構適当なので、ネタバレ注意です!!





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・いぶき(黒川智花)。→典彦の娘。

TVの2作を毎週楽しみに観ていたくらい大好きな方のですが、
初舞台ということで、正直、ちょっぴり不安でもありました。
TVと舞台ってずいぶんちがうのだろうなあって。
まだちょっと、声がふるふるしてしまうような
部分もあったように思いますが
かわいくて元気ないぶきの
くるくる変わる感情やしぐさがとても素敵でした。
まだまだ変わっていくんではないかなあと…。
ただ、ストーリーを追いかけるのに
いっぱいいっぱいだったせいか、
のり移りを知らなかったせいか
二人の話し方の違い
初見だった今回、明確には認識できませんでした。
そんなことは夢にも思わずみていたせいかもしれません。
ちょっと雰囲気変わったかな?くらいでした…。
でも、根室さんとのやりとりのシーンは微笑ましくて。
素敵な父娘だなあって観ていました。

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・根室典彦(西川浩幸)→脚本家。いぶきの父。

飛び回ったり飛び蹴ったり、
動きまわってしゃべり倒してすんごいです!!
そしてかっこいい!!
行動力抜群!!なところも素敵です。
ちょっと情けない部分もありましたが
それもこみで、こんなお父さん欲しいです(≧▽≦)
何気なく「伝説の脚本家」な気もします。
公園でのパパなシーンも素敵です(*´艸`)

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・真知子(岡内美喜子)
→典彦の会社の社員。マネージャーも兼務、でいいかな?

根室さんとの微妙な距離感がもどかしくもあり、
わかるような気もする。
そして、お兄ちゃんとのやりとりがすごく好きなのです。
元気で気の利く、素敵なお姉さん。こんな妹がほしい…。

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・砂川(大内厚雄)
→典彦と連名で会社経営。元教え子の売れっ子ミステリ作家。

独特の雰囲気と、誰だかほんとうにわからない物まねが素敵でした笑
次は何をやってくださるのだろうと、毎シーンわくわく待ってました。
でもかなり鋭いですよね…。

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・岩見沢(筒井俊作)→典彦の会社の社員。

背中になんか羽根が見えます(なぜ)
某フィロちゃんがかぶりそうになる瞬間も。
凶悪なまでにかわいい瞬間です笑
岩見沢くんが出てくると、なんだか笑顔になります。
…彼の会社での役目って「なんでも係」なんだろうか…。

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・小樽(三浦剛)→大手出版社の社員、真知子の兄。

妹大好きなおにいちゃんっぷりが楽しかったです。
真知子とのやりとりがほんとうに好きです。
妹に上手いことあしらわれ続けているのでしょうか…。

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・花絵(大森美紀子)→典彦の母。いぶきの祖母。

おばあちゃんだ!!とびっくり。でもなかなか行動力ある素敵おばあちゃんです。
おじいちゃんと同じこと言ったりしてるのが
なんだかかわいかったです(*´艸`)
あんなおばあちゃんになりたい…。
…もうひとつの役にも、ある意味びっくり笑
でもかわいかったのです!!!
…役作りにはモデルがいるのかなあ( ̄▽ ̄;)


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・美華子(前田綾)→典彦の妹。いぶきの叔母。

強そうな妹さんだ!と思いました笑
…根室家は女性が強そうです笑はじけっぷりも素敵。
14年ぶりに現れたいぶきに、みんな優しいのが
この家族のあったかさなんだなあって思いました。
チラッと出てくるもう一つの役もなんかこゆかったです笑

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・孝造(菅野良一)→典彦の父。いぶきの祖父。

おじいちゃんなの?!と思いました笑
なんかいろいろやっているので思わず追いかけて見てしまいます。
見えないはずなのにシンクロしてい る気がする
おばあちゃんとの関係が、なんだか素敵です。
もう一つの役はなんだかとってもしっくりはまってましたが
なんであの髪型だったのかは気になります( ̄▽ ̄;


---------------------------
・奥尻(岡田さつきsi)→敏腕プロデューサー。

まさに仕事ができる女!という感じですがいつ寝てるのでしょう…。
典彦に勢いで仕事を押し付ける手腕が素晴らしいです。
かっちょいい役もほんとに似合います。
水平線はあんっなにかわいいおかあさんだったのに…!

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・亀田(實川貴美子)→奥尻の部下。

元気なお姉さんです。
奥尻さんのフォローに回ってらっしゃるのですが、
アシスタントなのかな…??
ハーフの時の小学生男子から一転、働くお姉さんですが
働きすぎでおしゃれどころじゃなさそうな…( ̄▽ ̄;)

---------------------------
・松前(阿部丈二)→人気脚本家。

ネームバリューはおそらく根室より上だろうに、
すぐ勝負したがっちゃうところがなんだかかわいかったです笑
でも仕事に関して真面目なんだなあと思いつつ。
彼の書く「火斗美ふたたび」
結末が気になります(>_<)
ピアノの登場のしようがない設定になってるし…

---------------------------
・亜希子(温井摩耶)→典彦の元妻。いぶきの母。

嵐ではお声を聞くことができなかったので
なんだか聞けて嬉しかったです。
しっかりもので、ちょっとかわいくて。
でも一緒にはいられなかったその事情が哀しいなあと思いました。
出てくるのはそんなに多くはないけれど、
素敵な女性なのだろうなあとも。


















で、長文ついでに質疑応答も…(*´艸`)
質疑応答はほんっとうにネタバレどころじゃないので
内容を知りたくない方は見ないでくださいね…。
どこを隠したらいいかわからないくらいネタバレなので
こちらは逆に、二箇所程を除いて、なるべくまるっと載せます。
見たくない方は回れ右!!


…あとで、誤字脱字は少しずつ直します…
さらに、携帯で修正していたら、
字数制限にひっかかって、
後半が一回飛んじゃいました( ̄▽ ̄;)
朝からもがんばったのに…(ToT)



ゲスト:成井豊さん、真柴あずきさん、大森美紀子さん
司会:加藤昌史さん


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【質問】
今回、先入観で(いぶきが)亡くなっているんじゃないか、
幽霊で来てたんではないかと観ていたのですが
過去にもあったように、幽霊でということは考えられなかったのですか?

成井さん:
最初からそれは考えてないです。
幽霊のおじいちゃんが見えるから、
幽霊じゃないかという可能性も浮かぶかなあとは思うのですが、
おじいちゃんは他の人に見えないのに、
いぶきは他の人に見えているので
幽霊ではないという伏線になったはずです。
また、先に小説を書いているのですが
小説にはおじいちゃんは出てこないんです。
だから、霊が見える伏線がないんですね。
芝居の方は、よりわかりやすくしようと思って、
地の文で説明できない分、おじいちゃんを出したんですけれど、
なんにしても、いぶきが幽霊であるという可能性は
選択肢としては全く考えませんでした。


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【質問】
今回は、もともと原作の小説があって、それから脚本にとい
うことだったと思うのですが、
脚本にするにあたって、成井さんの中に元々あった構想に、
真柴さんが肉付けというのをどこかされたのではないかと思
いますが、どういうところを入れられたのでしょう。

真柴さん:
構成までは、二人で話し合っているんですよね。
原作の方には出てこない登場人物というのが、
おじいちゃんと、
おばあちゃん…典彦にとってはお母さんと、妹。
二人は、小説の方では旅行に行きっぱなしで帰ってきてないんです。
詳しいところは、原作をぜひ読んで頂きたいんですけれども。
そういう、登場人物を増やしたり、
こういう構成にしましょうというのは二人で話し合って。
そこから私が書いた第一稿で「あ、ここを選ぶんだ」っていうのを
よく成井さんに言われたんですけれど、私は言われた
理由がよくわからなかったんですね。

例えば、奥さんの亜希子さんとの最初の出会いのシーンというのを、
かなりの出会いから私は始めちゃったのですけれど、
アルバイトで出逢うというのを、
本当はもっと前から典彦は一方的に見ていたんですけれど、
初めて言葉を交わしたシーンから私は始めてしまって、
「そんなところから始めるんだ」と言われて「はい」って。
でもだいたい書く直前までは二人で話し合っているので、
女性が出てくるシーンというのはちょっと違うかもしれないですね。

加藤さん:
成井さんの原作の小説を読むと、
『水平線の歩き方』に似てるんですよ、テイストが。
それで、出来上がった芝居を観てみると、
『四月になれば彼女は』に似てて、
「あ、面白いなあ」って思って。
似てるといってもストーリーとかじゃなくて、
テイストが、雰囲気が。
自分で選曲しておいてなんですけれど、
できあがったのを観ていて、
「アコースティックシアターになってる」って。

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【質問】
根室さんの役は、成井さん自身が
かなり投影されているというのを読みましたが、
それはどんなところかというのが
具体例があれば、また逆に自分と全然違う面を出したという
のがあれば教えてください。

成井さん:
典彦は、47歳と42歳というところでまず年齢が違いますし、
小説では、大学時代芝居の脚本を書いていたのだけど、
その後出版社に就職してというのが
大学4年までは僕とほとんど人生同じなんですよ。
そこから枝分かれして、ただ、エピソードは
結構自分の実体験をもとにして書いてます。
公園の鬼ごっことかお風呂でドレミファドンをやったりとか。
脚本を書いてるとか、娘を育てる時にいろいろあったとかは
かなり反映したわけですけれども、
最大の違いは女性の趣味だと思っているんですよ。
西川って、よくは知らないですけれど、
きっとあいつは、年上のしっかりした女性が好きで、
私はむしろ、ひっぱりたいタイプなんですね。
なので、温井のようなあんな強い奥さんと結婚したら、
きっとしょっちゅう喧嘩してるはずで、
そこが最大の違いじゃないですかね。

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ここで質問の挙手を求められるも、
ちょっとだけ間があいて…
真柴さんの「かみつきませんから」が
なんだかツボでした(*´艸`)
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【質問】
今回の主役が黒川さんなのですが、
この企画のどこで最終的に決められたのですか?

成井さん:
黒川さんに関しては、前から出て欲しいというのと、
黒川さんの方の出たいという希望が一年以上前からあったん
ですけれど、タイミングが合わないんですよ。
この公演でどうですかというとそこはちょっとTVドラマが…
と言われちゃう。
ここ空いてます、と言われると、あ、これは客演いらないで
す、というすれ違いがあって
それがどんぴしゃだったのが今年の冬だったんですね。
ここで、やっと出てもらえる、本人が出たいというのが
合ったところから、スタートしているんです。
そこから、まず小説を書こう、
芝居を書こうというところなので
この作品は、やっぱり黒川さんありきなんですね。
黒川さんに出てもらうんだったら、
ドラマで2回一緒に出てる西川を相手役にして、
この2人をメインにしよう。
で、44歳の西川と19歳の智花ちゃんだったら、これは親子がいいな、
で、父と娘の話だったら
自分の実体験がかなり反映できるぞ、というふうに話が進んでいったので、
黒川さんが先ですね。

加藤さん:
『雨夢』『てるてる』ときたTVドラマシリーズの
結末を書きたいって成井さんが…

成井さん:
そんなことは言ってないですよ。

加藤さん:
え、三部作だよって言ってたのは…

成井さん:
この流れに従ってやりたいとは言ってた。
結末なんてそんなことは…

真柴さん:
でも、あんまり芸能人というふうに思ってないんですよ、
特に智花ちゃんのことは。仲間、ですね。
(成井さんを振り返る)

成井さん:
芸能人というか、基本的に今まで出ていただいている
テレビの方というのは、上川と共演したとか、
『雨夢』『てるてる』に出た人ばかりだと思うんですね。
見ず知らずの、キャラメルを知らない人にお願いしようとは
思わないんですよ。
それは、人柄がわからないじゃないですか。
すごい綺麗とかすごい有名とかいう人が来てみたら、
性格最悪だったら失敗しちゃうので、
うちの座組に入って、ちゃんとやってくれる人間的に信頼できる人、
上川が推薦したとか、
『雨夢』『てるてる』のスタジオで評判がよかったとか、
それがもう前提なので、そういう点では赤の他人の芸能人を
お招きしているという気は全然ないです。

(ここで大森さん合流)
加藤さん:
よく言われているのは、別に呼ばなくてもいいじゃん。
劇団員だけでやればいいじゃん。みたいな話じゃないんですか?

成井さん:
それはわからないでもないです。
大森さんなんか、劇団員全員で一公演やれたらという話をよく言うんです。
でも、今役者が32人もいるんで、それは無茶なんですね。
それは置いといて、20何年やってて、やっぱり刺激が欲しいんですね。
例えば、恩田陸さんに脚本書いてもらったり、
マキノノゾミさんに演出してもらったりっていうこともありますけれど
役者さんが来てくれることがすごく刺激になるんですよ。
あと、例えば『カレッジ~』で高部あいちゃんに来てもらったのも、
『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』を再演する時は
必ず劇団の若手の有望株の女の子にやってもらうんだ、みたいな風習で、
町田久美子と小川江利子でやりましたけれど、
またやるのも、「またか!」自分では思ってしまう。
アンケートを読むと、「それを期待していたのに、
なぜ外の人を呼ぶんだ」という批判が結構ありましたけれど
僕は、それはもう飽きてるんですよ。
また同じことを繰り返して、「よかったね」で終わってしま
うと、先がない気がして。
きっと、成功するんですよ。
町田久美子でも小川江利子でも成功しているから、
次、またうちの若い女の子を使ったら、きっと成功するんです。
でも、高部あいちゃんは、人柄は抜群なんだけど、
初舞台だからどうなるかわからないじゃないですか。
それが楽しいんですよ。
それぐらいのスリルがないと、カレッジも3回…って、
カレッジのことはいいんですけれど。

とにかく、「挑戦をする劇団」なんです、うちは。
成功するに決まってることをなぞりたくないんですよ。
それも、あります。智花ちゃんも初舞台だし、
それに福田麻由子ちゃんも初舞台だったし。
こういう人たちは、人柄はいいし、
映像の女優としては本当に才能があるんだけれど、
舞台はわからないじゃないですか。
本人も不安だし。
そうすると、本人も生まれてから最高くらいでがんばるし、
周りも、智花ちゃんをなんとかよくしようとがんばるから、
未知のパワーが生まれるんですよ。
…って言ってますけど、これももしかしたらそのうち飽きます。

加藤さん
じゃあ、今度は、「初舞台の男優さん」を呼びましょう。

成井さん
とにかく、挑戦したいんです。
自分にとって、ここ何年かやってることっていうのは、すごく刺激になってます。

加藤さん
じゃあ、みっこさんが来たので、「おばあちゃん女優」の
大森美紀子さんも含めて、ご質問いただければ

---------------------------
【質問】
菅野さんのおじいちゃんがおばあちゃんに対して
「あいつの心臓が止まるまで」というところで、
「心臓の鼓動が聞こえる場所にいる」という台詞があったのですけれど
そこでおじいちゃんにタイトルコールを言わせたことに、
どこかでまた伏線としてからんでくるのかと思っていたのに、
さらっといってしまったので少しひっかかってしまって、
なんであそこでおじいちゃんに言わせたんだろうと。

加藤さん:
台詞が少ないからですか?

成井さん:
別に…あそこであれが浮かんで、言わせてるだけですね。
小説を書いたときも、小説の中ではタイトルはでてきません。
それで、一番最後のところに、タイトルの心臓にまつわる
エピソードとかことばを書かないのですかと編集さんにも
言われたのですが、無視しました。
気恥ずかしいんですよ。もしかしたら、うまく意図が伝わってないかもしれないのですけれど。
主人公が、いい場面でタイトルを言っちゃうと、恥ずかしいので。昔、若い頃はよくやってましたよ。

加藤さん:
子の刻キッド!とか

成井さん:
そんなのわからない。
…四十も過ぎると、ああいう脇役の菅野がぽろっと言うぐらいが、
自分には一番気持ちよくて。
あと、公園の鬼ごっこで「心臓がトク…トク…トク…」という、
あれで僕はもう十分ですね。
これ以上やると気恥ずかしい。僕の趣味です。

加藤さん:
あと、おじいちゃん超能力者ですからね。
おじいちゃん幽霊のくせにえいってカーテン開けちゃう。
あれ、おじいちゃんが開けてるんですよね。

成井さん:
一応、そういう解釈になってます。
あれは照明さん…黒尾さんが言ったのかな。

加藤さん:
なんで開くんだろうな、って思いませんでした?あまり思わない?
イブにはいろんなことが起きるんです。ね、みっこさん?

大森さん:
そうですね。いっぱい奇跡があっていいですよね。

真柴さん:
あれ、ほんとは見えていじわるしてるんでしょ?

大森さん:
何を?

真柴さん:
おじいちゃんのこと、見えてるのに…
わざと。

大森さん:
あそこの席に、おじいちゃんはいつも座ってたんです。
私にとっては。


---------------------------
【質問】
ドアが出てきたり、戻っていったりするのは?

加藤さん:
面白いじゃん。

真柴さん:
見えないからです。ドアが立っていると、こっち(上手)の
お客さんから見えないんです。ソファーの辺りとか。

成井さん:
そうなんです。見切れの問題で。劇場に入るまでは
出てきたらずっと置きっぱなしだったんですけれど
上前…右手前のお客さんから、
ソファーでのいぶきと典彦の会話が全く見えなかったんで、
一回ひっこめようって、それだけです。

真柴さん:
すいません、邪魔くさくて。
こうやって筒井はずーっと立ってたんですけど、
それはそれで邪魔だなーって思ってたんですね。
見えないとしょうがないんで、ひっこめてるんですね。
すいません、つまんない理由で。


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【質問】
これは質問ごとひみつ(*´艸`)
観た人ならきっと気になる「あのひと」は、
ネタバレブログのどこかにいるみたいです♪


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【質問】
いぶきは7つの目標をクリアして、プラスになったと思うのですが
これから、あの関係はどうなっていく…どうなってほしいと思いますか?

成井さん:
考えてなかったなあ。
小説の第一稿では、7個目を言いかけたところで終わってたんですよ。
そうしたら、読んだ多くの人間に「七つ目は?!」と聞かれて、
じゃあしょうがない、と7つ目を書いたんですけどね。.
それは、無意識のうちに、クリアされない方がいいんじゃないか、
明かされない方がいいんじゃないか、と自分で思った
のかもしれません。

大森さん:
でも、達成したらまた次の目標を立てればいいから、
(周りから、ほー、前向きだなあという声が)
…よくないですか?だって、達成して、まだ終わりじゃないから。]
まだみんな、人間関係がこれから。おばあちゃんなんて、やっと逢えたんですよ。
クリスマスに…

加藤さん:
じゃあ、僕の予想をお伝えしましょうか。
きっと、あの夫婦はよりを戻す。

大森さん:
えー、それはないと思うな、私は。

加藤さん:
で、岡内は、「あれれれ…?」以上。
…身も蓋もない。

真柴さん:
(大森さんに)嫁姑は仲が悪かったんですか?

大森さん:
いや、仲悪くはないけど、そんなに離れて暮らしてたら、
戻らないでしょう…って思っちゃうんですけど、
まあでも、何があるかはわからないですよね。この先はね。

真柴さん:
聞きたいのは、いぶきと典彦の関係だよね。
…また何度でも逢えますよね。

---------------
ここからはちょっと隠します。
原作を読むか、舞台を観るかしてから、
読んでいただけたらと思います。
---------------
加藤さん: 僕は、真面目な話、大内が
「いぶきちゃんが元気になったらまたすぐ食べられるよ」って
言うじゃないですか。
あれは、「彼女の小説は絶対売ってやる、俺が」と思ったのかなあと思っていて、
それによってすずねが小説家としてデビューすると、
いぶきがきっかけだったんだから、
いぶきちゃんも一緒にこっちに呼んだりとかできるよね、とか。
根室さんの娘の友達みたいな関係で売り出せばいいとか
そういうのがめぐってるのかなあと勝手に想像してたんですけれど違うのかな。

成井さん:
あー、違うね。笑

加藤さん:
そこまでは別にないわけですね。
じゃあなんで大内はああやって言うんでしょうね。

成井さん:
きっと回復するだろう、回復してほしいということだし、
あとすずねに関してはそう…一冊目に関しては半年から一年 くらいで出版できると思うんだけど、
ああいう風に自分の実体験を書いてデビューしてしまう作家って
2作目3作目で苦労するのは目に見えているので
なので彼女はきっと、金鳥社のどなたかの手取り足取りの指導によって
…まだ19ですから、修行していくでしょう。
なので、綿矢りささんのように、急に有名に売れっ子になる
ってことはないだろうと思います。
世の中そんなに甘くない。
で、小説を読んでいただくとわかるのですが
本人もそれはわかっている。
なので、ちゃんと大学を卒業して、卒業を契機として東京に 来るとかでもなく、
地道に札幌在住で作家の修行をするんじゃないかと思います
で、いぶきも大学は地元に行っているので、
就職のために上京というのも、多分ないんじゃないかなあ。
なので、いぶきもすずねもずっと札幌に住み続けるんじゃないかと思います。
でも、来たり、典彦の方が札幌に行ったりということで。
べたーっと一緒に暮らすとか、東京で一緒にすごすということは
ないんじゃないかと思います。

加藤さん:
わかった。ダブルハーツの社員旅行が札幌になるんだ。

成井さん:
すみません。これくらいしか考えてません。

-----------------------
隠しはここまで!
-----------------------

【質問】
父と娘っていろんな年代の関係があると思うんですけれど
離れて暮らしている父と娘を書こうと思ったのはなぜですか?

成井さん:
アイデアのもとになったのは、ニール・サイモンの『映画に出たい』で、
ハリウッドでシナリオライターをやっている、
明らかにニール・サイモン本人と思われるお父さんのところに、
東海岸から娘が十何年ぶりにハリウッドにやってきて、
「お父さん、あたしを映画に出して!」っていう女優志望の女の子が…という
話なんですけれど、その芝居自体は
ニール・サイモンの中ではそんなに好きではないんですよ。
『映画に出たい』自体はいまいちだなあと思ったんですが、

こういうネタにこそ僕は燃えるんですよ。
俺が面白くしてやるぞ!という。そこから、ですね。
それで、離れ離れになっている人の再会というのは
私が繰り返し書いていることで
それは、好きだからしょうがないんですけれど、
出版エージェンシーの方に第一稿を読んでいただいて、
感想をいただいた文章の中にあったんですけれど
「離れていた家族でさえこんなに思いあえるんだから、
そばで一緒に暮らしている家族が思いあえないのはおかしいんじゃないか」と
いうことを書いてあって、
僕はやっぱり壊れてる家族…
ハックルベリーにしても、ノーチラスにしても、
壊れちゃってる家族を書くことによって、
それってでも、100家族があったら3個か4個くらいでしょう。
それをわざと書くことによって
それ以外の、つまり私やみなさんの家族を振り返ってほしい
と思ってるんだろうなあと思います。

加藤さん
成井さんの家族物はひどいのばっかりなんですよね。

成井さん
カレッジとか、ひどいですよね。

加藤さん
大森さんが一言もしゃべってない。
新神戸オリエンタル劇場が20周年で、
キャラメルボックスが1990年の11月にここでやった時に
主演していたのが大森さんですが、
20周年のこの年にこの舞台に立ててどう思いますか?

大森さん:
18年、クリスマス公演をうちができたというのは、
本当に、それこそ奇跡のような
本当にありがたい、感謝の気持ちでいっぱいですね。
毎回この劇場でクリスマス公演をできるのは…
そんな劇団、ないよね。
本当に、力をもらってるよね。毎年毎年。本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。

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