『僕の大好きなペリクリーズ』感想～（ネタバレ含）

キャラメル感想は、今のところこれでラストです♪

こちらは、9月21日（日）に行ってきました♪
『僕の大好きなペリクリーズ』
（東京/中野ザ・ポケット）

キャラメルの舞台を初めて観た時から
ずっと好きな女優さんがたを観たいがために
とうとう東京公演まで、手を出してしまいました。

以下、感想です。（ネタバレ含みます）



【あらすじ】※()内キャスト名は敬称略
これは、ガワー（坂口理恵）の語るものがたり。
紀元前3世紀の地中海東岸を広く治める
大国アンティオケ。
絶世の美女と評判の王女（石川寛美）を
妻にと求める小国ツロの若き王、
ペリクリーズ（左東広之）は
アンティオケの王アンタイオカス（大家仁志）の出す
謎に挑む。
解けなければ斬首だというその謎は、
王と王女の重大な秘密を暴き出すものだった。
秘密には気付けたものの、それを口にすることもまた
許されないだろうことにも気付いたペリクリーズは
闇に乗じて王宮を脱出する。
脱出に気付いたアンタイオカス王は、
ペリクリーズの命を求めて刺客を差し向ける…。


序盤のアンタイオカスが絡む部分と
逃亡中、妻となるセーザ（久保田晶子）に出逢い、
結ばれるまでの部分、
セーザとの娘、マリーナをめぐる部分と
大きく３つに分かれているのですが
時には省略しつつ、時には地図が登場したりと
とてもわかりやすく楽しむことができました。

１回限りでしたがペリクリーズを観にいって
本当にがんばってよかったと思いました。
出演者全員が成井さんからの出演依 頼をもらうという
オープニングだけで、涙が…（ToT）
泣くようなシーンじゃないはずなのに。

去年神戸で開催された
キャラメルボックスさんのガレージセールの際に、
伊藤ひろみさんに、
また舞台に立ってくださいね、って伝えたのが
一年も経たない内に叶って本当に嬉しかったです。

伊藤ひろみさん、石川寛美さん、坂口理恵さんの
ベテラン女優様揃い踏み見たさに決めた遠征でしたが
ゲストの大家仁志さんはもちろんのこと
出演された方々それぞれが素敵で、
確かにシェイクスピアの台詞なのに
とてもわかりやすくなっていました。

ポケットが狭い劇場ということもあり
ごく身近に熱気を感じながら観ることができました。
早替えや楽器の生演奏もあったのですが
それ以上に、一人何役もの演じ分けが素晴らしかったです。
ふっと場面が変わった瞬間に、
本当に別の人になっていたりと
役を演じることってすごいんだなあと、素直に思いました。

全体としては、身体全体を使って表現されていた
嵐や槍の演技シーンが一番のお気に入りでした。
音と動き、両方に圧倒されました。
たった一度しか観ていないことが悔やまれます。

それぞれの役者さんがたが素敵だったのですが
なんといっても、左東さんのペリクリーズが
本当にかっこよく、意志の強さを感じられました。

まみゅーんさんのマリーナ姫も可憐で芯の強い感じが
よかったです。貴族の役なんかも結構好き。

そしてもちろん、私の今回の主目的！！
伊藤さん、石川さん、坂口さんが！
ほんっとうに観にいってよかったです。
お三方とも、やはり何役かを兼ねていらしたのですが
安定していて、しかも仕草や話し方などが
それぞれに違って。ベテランさんなのだなあと実感しました

。
ゲストの大家さんも、
威厳のあるアンタイオカス王に娼婦宿の亭主と、
まったく受ける印象の違う役を演じてらして
まさしく同一人物なのに、受ける印象が変わるのが
とても不思議でした。

今回「次世代を担う演劇人育成公演」だったので
もちろんメインは左東さんがた若手の役者さんなのですが
ベテランの方々が支え、影響を与えているのだろうなあとも
思いました。

心の中の声との切り替えが素敵だったセーザの父王や
超飛び道具なフィロちゃんが印象的だった筒井さん、
ちょっと抜けたところもある刺客や
マリーナの夫となるライシマカスを演じた多田さん、
筋肉自慢な挑戦者やマリーナを殺しきれない
良心的な刺客を演じた小多田さん、
伊藤さん演じるダイオナイザの旦那さまの
微妙な気弱加減が素敵だった鍛治本さん。
もう一度、映像などでいいので観てみたい作品です。

芝居以外ではまず前説が…LOVEって笑
これから舞台だというのに生演奏つきで
非常に楽しかったです。

終演後には、千秋楽だったこともあり
ひとこと挨拶がもうけられていたのですが
さんざん本編やご挨拶で泣いた後の
「フィロちゃん」は強烈でした笑
なんというか、泣いて、笑って、大忙しの舞台でした。

もう1ヶ月半も経ってしまったのが不思議なくらいです。

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