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【ネタバレ含】ラックシステム「お代り」感想 [舞台]

大阪初日に観てきました。

以前に上演された「お正月」の姉妹版。
ということで前作に出ていた方も
途中で出てきますけれど
これはこれで一本の話。
知らなくても忘れていても
十二分に楽しめました。

たくさんの人がでてくるけれど
それぞれがこゆくて楽しい。

たくさん笑って。
ちょっとほろっときて。少し怖くもなって。
そしてまた大いに笑って。
やっぱり関西のことばが好きだなあと思います。
観終わってほっこりな気分になりました。

全ての余韻をふっとばすほどの
コングさんのゆるゆるーい
ご挨拶口上のおかげ(?)もありますが
それもひっくるめて、
楽しい時間をすごしてきました。

ということで、
以下、ネタバレ込みな感想です~。
ラックシステム
15周年記念公演第三弾
「お代り」
2010.01.14(木)
@大阪・ABCホール

【出演】※敬称略、パンフレット参照。
山田長太郎、山田陽太郎:朝深大介
山田啓太郎、黒木健一:野田晋市
黒木陽子、黒木美智子:千田訓子
黒木圭吾:上田 宏
ジョニー・陽一・鈴木:曽世海司(Studio Life)
黒木健介:伊東孝明
萱野:小椋あずき
山田ちづ、杏子、黒木智子:美津乃あわ
山田梅之介、木崎:コング桑田
黒木朝子:谷川未佳
早川 晃:上瀧昇一郎(空晴)
ハナ:わかぎゑふ
青山清太郎、ホセ・吉川、
真澄幸也:森崎正弘(MousePiece-ree)
立原あゆみ:楠見 薫
赤坂智之、黒木健太:祖父江伸如
黒木安奈:福井千夏
黒木桃子:山下明里
相原美鈴:平井ちづる

【あらすじ】
「お正月」に登場した
鈴木家の隣に住む山田家。
日本初の洋行を果たした岩倉使節団に
厨房方として参加した長男の山田長太郎(朝深大介)。
長旅を終え正月早々家に戻ってみると、
「西洋料理を食べてみたい」と
本家の叔父梅之介(コング桑田)や
母ちづ(美津乃あわ)が楽しみに待ち構えていた。
しかし、長太郎は実際には作ったり食べたりした経験がない。
弟の啓太郎(野田晋市)との悪ノリまじりで
見よう見まねで作ってみたその料理の出来上がりは?
明治から平成まで、約150年間のある家の物語。




維新の記憶も新しい明治の時代から始まり、
大正、昭和、平成と連綿と流れる
年末年始のあたりのあるひとときを切り取った
一軒の家を舞台としたお話。
そして必ず登場する、なにがしかの食べ物。

うっかりあらすじなどの事前情報を入れずに
仕事あがりのすーぱーはらへり状態で観てしまったわたしは
本気でおなかなるんじゃなかろうかと思いました。
それくらい、いーっぱい食べ物の話がでてきます。
ある意味食文化史でもあるかも。
はらへり時に観るんじゃなかった…。

舞台となる家に住んだり関わったりする人々も
ほのかに繋がってたり繋がってなかったりが
「縁」を感じさせてたのしかったです。

唯一?の大きなハプニングは観客席側。
序盤あたりで、最下手寄り中ほどの席から
「救急車を呼んでください!」という声が…。
客席はやはりざわめきましたが
真反対に近かったこともあり
その後どなたかが席をはずされたのか
それともそのままだったのかまでは結局わからず…。
とりあえず芝居が止まったわけでもなく
終演後にも特に触れられてはいなかったので
おそらく大事にはならかったのではなかろうか、とは
思うのですが。。なんだったのでしょう…。。。
どのような状況だったのかはまったくはわかりませんが
…体調には、気をつけないとなと、思いました。

そんな感じで、おそらく序盤での一番の笑いどころと
思われた箇所は集中力ぶった切られて
ほとんどわからないまますぎてしまいましたが
それでも、非常に楽しめる舞台でした。

あとのプチハプニングとしては
終わりらへんでなんかコングさんが
暗闇でテーブル蹴ってたとかなんとか。
がんっ!って音がしてました。いたそう…。

そして、やはり「お正月」と姉妹編ということで
関東と阪神の二つの大震災と、戦争の話はやはり登場します。
「お正月」のときはさらりと流していた…ような気がする
(手もとにあった唯一の映像は「女傑版」だったので
ラック版と一緒かどうかまでは自信ないです…)
95年1月17日。この日の場面は本当に怖かった。
この作品にも、二つの震災を経験する女性が登場します。
彼女のおかげで、17日の場面は怖いだけでなくすみました。
やっぱり15年だからでしょうか。
わかぎさんなりのあの日の描写。
あの女性の頼もしさが心強い場面でした。

ひとつひとつの話は短い場面の組み合わせですが
それぞれの人たちが、そこに生きている感じがしました。
全部観終わって、
カーテンコールでもまたおなかいたくなるまで笑って
ああいいもん観たっ!って出てきました。

素敵な話から観劇始めできました。
今年もたくさん、素敵な瞬間に出会えるといいな~。

本日1月17日(日)が大阪公演千秋楽でしたが
今月末29日(金)~31(日)には
東京・シアター1010(センジュ)にて
東京公演も行われるそうです。
全編やわらかな関西弁台詞でのお芝居ですが
お時間と興味があればどうぞいってみてください(*´艸`)
ほっこりであったかな時間がすごせるかと。
詳しくは公式のHPへどぞっ。
玉造小劇店
http://homepage3.nifty.com/tama-sho/index2.html


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コメント 2

碧

はじめまして。
私も遅ればせながら、昨日「お代り」観てきました。
「生きる」という事に直結している「食」をテーマした人情劇。
笑って笑って、ここぞという時にホロリとさせる。
実にラックらしいというか、わかぎさんらしいお話だったと思います。
もちろん黒豆の萱野さんも健在でしたし(笑)

あっ、それからご心配のハプニングの女性の方ですが…周りの方の迅速な対応により事なきを得たみたいです。
詳しくは劇団公式HP内わかぎさんのブログにて語られております。

では長々と失礼しました。


by 碧 (2010-01-18 14:44) 

冬生

碧さん
コメントありがとうございます。
本当に、「らしい」お話というか、
ほっこりしつつ、自然とお話が絡みあって
ほろりとなって。
以前の作品を知っていても知らなくても楽しめるのが
一番楽しかったです(*^_^*)

そしてハプニングの件、本当にありがとうございます。
公式ブログ、先ほど覗いてきました。
気にはなっていたものの、騒ぎになってはなかったしと
どきどきしていたのです…。
ご無事だったようで、何よりです。間近の席の方が
一番びっくりされたでしょうね…。
by 冬生 (2010-01-19 23:04) 

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